新規事業「こもれび」スタート!
目黒若葉寮では、4月から児童自立生活援助事業Ⅱ型「こもれび」を開設しました。

こもれびは、義務教育修了後の利用者に対して(若葉寮では20歳以上の方の利用を想定しています)、無理なくそれぞれのペースで地域生活へ移行できるよう支援を行う事業です。
この春、専門学校の卒業や継続的な就労を目指す若者が、それぞれの目的にあわせて新たな生活をスタートしました。
この事業にはいくつかの実施形態がある中で、私たちはアパートを借り上げて一人暮らしの形で生活する形態を選択しました。担当の職員が定期的にアパートを訪問し、学校や就労・金銭面をはじめとする日常生活の困りごと等について相談を受けていきます。

不安定な社会情勢の中、物価高の影響も受け、困った時に安心して帰る場所のない若者にとって、施設を出てからの単身での暮らしは容易ではありません。
そのような若者たちが、地域生活へ無理なく移行できる準備を職員とともに行っていくことを期待しています。
開所準備にあたり、必要な備品を欲しい物リストに掲載し、多くの皆様よりご支援をいただくことができました。皆様からのご支援は大きな声援・励みです。誠にありがとうございました。
※引き続き、「こもれび」を含む目黒若葉寮へのご支援を受け付けております。
おわりに、「こもれび」という名に込められた私たちの想いを紹介したいと思います。

「こもれび」は、木々が互いに支え合いながら枝葉を広げることで生まれます。
太陽の光が一筋ずつ葉の間を通り抜け、地面にやさしい模様を描く様子は、まるで人と人が出会い、それぞれの個性や役割を尊重しながら新たな価値を生み出す姿に似ています。
また、一本の木だけでは「こもれび」は成立しません。森全体の木々が共存し、根や葉が支え合うことで、風や雨の中でも揺らぐことなくその美しさを保っています。これは人々が出会い、互いに支え合いながら成長し、一緒に生きていく力強さを感じさせます。
「こもれび」は単なる光景以上の意味を持ち、私たちに「一人ではなく、誰かとの出会いや支え合いによってこそ、心を照らす温かさや美しさが生まれる」というメッセージを静かに伝えてくれます。出会った若者たちにとって、目黒若葉寮「こもれび」が、そのような存在であり続けられるよう、私たちは実践を重ねていきます。
目黒若葉寮の新たなチャレンジを見守っていただけますと幸いです。


