目黒若葉寮について 「社会的養護」ってなに?

社会にはさまざまな理由により、保護者がいなかったり、保護者の適切な養育を受けられない子どもたちがいます。

社会的養護はその子どもたちを社会全体で育て、支援する仕組みです。またその子どもの家族も支援していきます。 日本には約42,000人の子どもたちがその対象になっています。(令和3年度時点)

以下の図は、社会的養護の仕組みの中で子どもたちを育てる機関です。児童養護施設はそのひとつです。

社会的養護の仕組み

  1. 児童養護施設

    2~18才(ときには22才)まで子どもが生活しています。

  2. 児童心理治療施設

    心理的課題のある子どもが入所・通所して治療しています。

  3. 乳児院

    出生からおおむね2才までの子どもが生活しています。

  4. 里親

    一般家庭にて子どもを養育します。おおむね18才までの子どもが生活しています。

  5. ファミリー ホーム

    家庭の住居において5,6名までの子どもたちを育てます。

  6. 児童自立支援施設

    生活指導が必要な子どもたちを保護・教育しています。

  7. 母子生活支援施設

    配偶者がいない母子家庭を保護し、支援しています。

  8. 自立援助ホーム

    概ね15才から22才までのお子さんに暮らしの場を提供します。

近年では「家庭養護」の重要性から、里親制度で子どもを育てることを推進されていますが、実情では全国平均で23.5%(令和3年度末時点)となっています。


児童養護施設ってなに?

児童養護施設は児童福祉法に定められた児童福祉施設の一つです。 児童養護施設には予期できない災害や事故、親の離婚や病気、また不適切な養育を受けているなどさまざまな事情により、家族による養育が困難な2歳からおおむね18歳の子どもたちが家庭に替わる子どもたちの家で協調性や思いやりの心を育みながら、生活しています。児童養護施設では子どもたちの幸せと心豊かで健やかな発達を保障し、自立を支援しています。また、退所後も子どもたちを支援し続けています。


措置制度ってなに?

児童養護施設は「措置」という制度によって運営されています。 これは子どもたちの命や育ちを最優先させるために、子ども自身や保護者の意向ではなく、自治体の判断によって入所を決めるものです。以下は、子どもたちが目黒若葉寮へ来るまでの流れです。

措置制度


生活している子は目黒区在住の子?

ほとんどが都内の各市区町村から移ってきた子どもです。 そのため、今まで親しんできた地域や学校からはなれて生活することになります。


子どもたちの生活するお金はどうしている?

子どもたちの生活は主に「措置費」という国と自治体からのお金によってまかなわれます。このお金には、日々の食費・被服費から学用品などが含まれています。 ただ、特別な支援が必要な場合や建物の建て替えなどは措置費だけではまかなうことが難しく、その多くは皆さまからの寄付金によってまかなわれています。