短期集中シリーズ「わかばと東北② ~もうそこでは迷わない~」

目黒若葉寮の子どもたちは、2014年から毎年、東北の方々とボランティアという形で関わりを続けてきました。
現在、5回にわけてその取り組みについてコラムで振り返っているところです。

目黒若葉寮で実施している東北復興支援ボランティアは子ども、職員一緒になり1泊2日で活動を行う他に、活動の前後で学習会と発表会を実施しています。

震災のこと、訪問する地域のこと、色々なことについて学びを深めることが、このボランティアの目的の一つでもあります。

今回は2018年のボランティアに参加したAさんのスピーチを紹介します。

若葉寮の中学、高校生は2014年から毎年、東北地方での震災復興支援ボランティアを行っており、おかげさまで今年で5年目となりました。今年の活動もとても貴重な経験の場となりました。

毎年のことですが、農家の方々のお手伝いをしたり、実際に被災した方からお話しを聞いたりしていると、僕たちのボランティアがホントのところどこまで復興のためになっているのか、正直わからなくなることがあります。津波の被害にあった場所に行くたびに心が痛くなっていく気もします。

一度、壊れてしまったものはもう一度直すのに時間がとてもかかります。場合によっては直らない物もあります。東北はこれからどうなっていくのだろうと思うと自分のことでもないのに勝手に落ち込んでしまうのです。

しかし、現地で出会う人たちが、前を向き希望を語る姿をみると、私たちも励まされ、力をもらった気になり、行く度に東北地方が大好きになります。

今回、作業のお手伝いに伺った地域もそんな少し先の未来のために活動をしているところでした。最後には「一緒に復興していくことが大事、これからもぜひ来てください」と言って頂きました。なので、私はこれからも東北ボランティアを続けていこうと思っています。

Aさんは自分たちの活動がボランティアとして成立しているのか不安な気持ちをストレートに表現してくれました。

職員として、このボランティアの目的をどう定めていくのか迷っていた時期もありました。その時に地域の方々から頂いた言葉に、先にあった「一緒に復興していく」というものがありました。

それからはいまいちはっきりしなかったこの活動のネーミングを「東北復興支援ボランティア」に統一しました。「災害」や「救援」に対して力を持たない私たちでも、東北地方に行き続けるのだ、そこから学ぶのだという姿勢を明確に持てるようになった気がしています。

次回は実際に何を学んだかについてお伝えします。

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