短期集中シリーズ「わかばと東北④ ~新しい出会い~」
目黒若葉寮の子どもたちは、2014年から毎年、東北の方々とボランティアという形で関わりを続けてきました。
現在、5回にわけてその取り組みについてコラムで振り返っているところです。
今回は2019年のボランティアの後に子どもたちがスピーチをしたものを一部抜粋します。
今回の東北でのボランティアは今まで体験したことのないことがたくさんありました。今までで一番、海に行く機会が多かったので、魚をさばいてそのまま網で焼いて食べたりもしました。海岸で海を眺める時間もありました。海はとてもキレイでした。
こんなにもキレイで豊かな海がたくさんの命を奪ったと考えると、とても怖い気持ちになりました。そんな中でも私が今回一番印象に残っているのは「今その地域にいる人々との関わり」です。
今年初めて漁港で出会った人々はみなさんとても明るく仲も良さそうでしたが、いざ、避難所生活のころの振り返りになるとみな真剣な顔つきにかわり、少しでも私たちに伝わるようにと一生懸命話をしてくれました。
また、毎年お世話になっているある方は今年初めて震災当日に実際どのような葛藤があったかということ、つまり、実は自分が生き残るために助けられなかった命があったことを話してくれました。ボランティアを続ける大切さと同時に、責任も重くなっていることを感じ、これは簡単にやめられる活動ではないのだと思いました。
この年は、子どもたちが「東北地方=被災地」というだけではないという発見を多くしてくれた年だったなと思っています。
海の怖さだけでなく、その魅力を体感する機会が多く、そして、そういうことにかけて子どもたちはみな天才的でした。BBQなどのレクを通して地域の方々ともすぐに仲良くなっていました。本当は地域のお祭り等にも参加したかったのですが天候の関係で中止となり、これは次回以降の宿題となりました。
写真は魚捌き体験とその後のBBQの様子です。かつて避難所でもあったというコミュニティセンターで当時のお話などもお話頂きました。
次回は、これからの活動についてお伝えします。