1年間の我慢

触りたい・愛でたい気持ちを抑えること1年・・・じっくりじっくり土の中で成長した幼虫がカブトムシになりました!!

 昆虫が大好きなM君は、幼虫も大好き。触りたい気持ちが強く、昨年は幼虫を弱らせてしまいました。今年は「触るのを我慢だよ。幼虫にとって人間の手は熱すぎるからね」と説明。我慢の1年のスタートでした。近隣の公園へ<ご自由にお持ちください>の腐葉土を取りに行く時だけ幼虫に会えます。「大きくなっているね」と元気に育っていることを確認してそっと土に戻していました。

 図鑑でカブトムシのページを開き、「今はここ?」と育ち具合を聞いていました。「幼虫のお家(蛹室)を作るんだよね」と写真を見て理解していました。私からも「幼虫のお家が壊れちゃうとカブトムシになれないから、その時は今よりもケースを触らないようにね」とお約束。

しかし、6月中旬になっても蛹室を作る気配がないので、昆虫に詳しい高校生F君に相談。

 すると「蛹室壊れてるよ」と・・・。しかし、そこは詳しいだけあって、すぐに穴を作って幼虫をそっと置いて「このままにしておけば大丈夫だと思う」と心強いサポートをしてくれました。そのことをM君に話すと、真剣に聞いて様子は見ても一切幼虫に触らない様に、穴を壊さない様に気を付けていました。

 ある朝、ケースを見るとひっくり返っているカブトムシが!!「M君、カブトムシになっているよ!」と声をかけると、朝のまったりタイムでしたが猛スピードで幼稚園お支度を終了させて見に来ていました。

 

 小さなカブトムシ(F君に聞くと、幼虫時代に食べる土の質で大きさが変わるとのこと)でしたが、M君はとっても嬉しそう。2年目にしてようやく自分で育てたカブトムシを触ることが出来ました。その日から、毎日昆虫ゼリーをあげて、暇さえあれば「カブトムシ見る」とケースをのぞき込んでいました。

 また一つ、生き物を育てる経験から、成長する子どもの姿を見ることが出来ました。

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