自活訓練室

目黒若葉寮には「自活訓練室」と呼ばれるお部屋が2部屋あります。近隣のアパートを借りて1人暮らしの模擬体験をする為のお部屋です。

早ければ18歳という若さで、単身での生活を余儀なくされる子どもたちには、施設を出た後に待ち受ける生活を早くからイメージし、準備していくことが求められます。集団生活を離れ、単身生活に憧れて退所していく子どもも多いですが、さまざまな困難に直面する退所者の相談に乗ることも少なくありません。「自活訓練室」の活用によって、施設を退所する前からこうした一人暮らしの体験が可能となりました。

普段のにぎやかな施設での生活から離れ、実際に体験を始めると「帰ったら一人で寂しい」という子どもや、静かで自由な生活を送れることに喜ぶ子どもなど反応は様々です。

普段の生活では職員がいつもいて、困ったら相談したり、話しを聞いてもらったり、身の回りのことをお世話してもらったりと甘えを出せる環境から、自分自身で考えて行動することがより多く求められる環境へと変化します。施設生活の中でこうした体験の機会を提供できることは、実際に一人暮らしに必要なこと、例えば掃除・洗濯などの家事や食事、防犯意識、金銭管理などについて気づきや実践を深めることに繋がります。

また、こうした体験の中で感じた困りごとなどを、少し離れた場所にいる我々職員に相談してくれること、それが日常の問題解決に役立っていくことを感じてくれたら、退所後もアフターケアとして力になれるのでは!といった側面からも、この自活訓練室の重要性を感じています。

いずれにしても、職員皆で子どもたちの頑張りや成長を支え、子どもたちがどんな生活をしていきたいのか、子どもたちの声に耳を傾け一緒に考えていきたいと思います。


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